インフラエンジニアとして経験を積んできたけどそろそろ独立して働いてみたいんだよな。
インフラのフリーランスってあまり聞かないけどどうなんだろう?
こんにちはJun(@JunNomad)です。
IT業界では、近年フリーランスとしての働き方が一般化してきており、比較的経験の浅い方でもフリーランスとして独立される方が増えてきました。
一方で、フリーランスエンジニアといえばWeb系エンジニアのイメージが強く、インフラエンジニアでフリーランスとして活躍している方の声はあまり聞こえてきません。
そこで本記事では、そもそもインフラエンジニアからフリーランスへの転身は可能なのかといった根本的な疑問から、インフラエンジニアの基本情報、業務の始め方まで順を追ってご紹介していきたいと思います。
インフラエンジニアからフリーランスへの転身は可能です!
早速結論ですが、インフラエンジニアからフリーランスへの転身は可能です。
インフラエンジニアの中にも、フリーランスエンジニアとして働いている方はたくさんいます。
ただ、Web系のエンジニアとは異なるポイントもありますので確認していきましょう。
Web系エンジニアと比較すると案件数は少ない
Web系エンジニアを中心にフリーランスとしての働き方が増えていますが、インフラエンジニアのフリーランス案件は少し少ないと言わざるを得ません。
下記の画像は「フリーランススタート」というWebサイトで、インフラエンジニアのスキルとWeb開発がメインのプログラミング言語で案件数を絞った結果です。
インフラエンジニアの案件数
インフラエンジニアの技術で案件を絞り込んだ結果、記事執筆時点で「9662件」がヒットしました。
Web系エンジニアの案件数
Web系エンジニアが主に利用するプログラミング言語を中心に絞り込んだ結果、記事執筆時点で「21552件」がヒットしました。
双方、ざっくりとした結果ではありますが、Web系エンジニアの案件がインフラエンジニアに比べて2倍以上の数で募集されています。
しかも、Java言語を除いているため、JavaをWeb系エンジニアに含めると案件数は更に倍程度まで膨れあがります。
希少性が高く市場の需要も高い
インフラエンジニアは、システム開発を担当するエンジニアに比べて、絶対的に数が少ないことは間違いありません。
しかし、システムを動かす以上インフラ構築は必須ですので、専門のエンジニアの需要が高いことも事実です。
従来インフラはシステムをリリースした後も、長期に渡りメンテナンスを継続する必要があったため、自社内のエンジニアに任せたいと考える企業が大半でした。
一方、近年ではクラウド移行も含めてインフラエンジニアが圧倒的に足りないことや、リモートワークの一般化も相まって、フリーランスのインフラエンジニアも増えてきています。
インフラエンジニアの仕事内容について把握しよう
既にインフラエンジニアとして働いている方には当たり前の内容かも知れませんが、改めてフリーランスとして働く上で必要なスキルを確認するためにも、仕事内容を再確認しておきましょう。
インフラエンジニアの定義は、企業や案件により異なりますが、サーバー・OS・ネットワークなど対応範囲は多岐に渡ります。
インフラエンジニアの役割は主に「サーバー」と「ネットワーク」の2種類に分かれており、「サーバーエンジニア」「ネットワークエンジニア」と役割が分かれている企業も少なくありません。
設計
システムを運用するために必要なサーバーの種類や台数、OSからミドルウェアのインストール及び設定、ネットワーク周りの設定などを定義する役割を担います。
設計工程の成果物のしては、サーバー構成の仕様書・ネットワーク設定仕様書などが挙げられます。
次の構築の段階では、設計工程で作成された設計書を元に構築を進めるため、過不足があってはいけません。
構築
構築工程では、設計書に記述された内容を100%実現することが仕事となります。
定義されたOSやソフトウェアをインストールするところから始まり、サーバー環境設定・ネットワーク環境設定を過不足なく構築していきます。
最終的な動作確認も行う必要があり、万が一意図しない結果となった場合には、設計の間違いなのか構築ミスなのかを確認しなければいけません。
運用・保守
システムが稼働をはじめてからも、インフラ機能が適切に動作しているかを確認し、適切な処置を実施することはインフラエンジニアの役目です。
システムを使う側からすれば、システムは動いていて当然ですが、何もメンテナンスせずに問題なく動き続けてくれるとは限りません。
様々なシステムアップデートや機能変更により、不具体が起きる可能性もあり、いち早く対応することが運用・保守工程のインフラエンジニアの役割となります。
インフラエンジニアがフリーランス業務を始めるには?!
インフラエンジニアがフリーランス業務を始める方法は、基本的にシステム開発のエンジニアと同じです。
フリーランスエージェントに依頼する
最も確実な方法は、フリーランスエージェントに依頼することです。
実務経験があるインフラエンジニアであれば、フリーランスエージェントを利用すればかなり高い確率で案件に参画することが可能です。
フリーランスエージェントを利用する場合、エージェントによる仲介手数料は発生しますが、営業や契約書類の代行など多岐にわたる作業を代理してもらえるため、手数料以上の価値があると個人的には感じています。
インフラエンジニアの案件であればまずはフリーランスエージェント最大手の「レバテックフリーランス」で応募したい案件があるか相談してみるのが良いかと思います。
各フリーランスエージェントを比較したこちらの記事も合わせてご確認ください。
クラウドソーシングサイトから案件を獲得する
クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトでも、インフラエンジニアの案件を探すことは可能です。
上記画像のように、インフラエンジニアとしての仕事も募集されています。
ただ比較的求められるスキルが高い傾向にあることと、案件数もそれほど多くないことから、インフラエンジニアの案件探しとしてはあまりおすすめできるとは言えません。
知人経由で仕事を獲得する
インフラエンジニアがフリーランスとして仕事を始める際、エージェント経由の次に多いのが知人または以前働いていた会社経由での紹介案件です。
インフラエンジニアのスキルは開発業務に比べて、スキルの確認が難しいため、企業としても紹介による信頼度の高さを重要視する傾向にあります。
幅広い案件を吟味することは難しいかも知れませんが、案件さえ見つかれば比較的参入しやすく、単価交渉もしやすいため選択肢の1つとして考えておきましょう。
SNSで募集する
近年ではSNSで案件を募集する企業も増えてきています。
特にベンチャー企業やスタートアップ企業が多いため、専門のインフラエンジニアがいない企業がほとんどです。
インフラエンジニアとしてのスキルを証明することが出来れば比較的簡単に案件を見つけられる方法かも知れません。
ただ、注意してもらいたい点は、SNSでの募集は信頼度が他の案件探しの方法に比べ、どうしても少し落ちてしまう感が否めません。
仲介者がいない分、募集相手をしっかりと見極めないと、無駄な手間や揉め事に発展するケースも少なくないため、注意が必要です。
インフラエンジニアのスキルでフリーランス向きの知識とは
では実際にインフラエンジニアがフリーランスになるために、有効な知識はどういったスキルとなるのか確認してみましょう。
クラウドサービスの知識
まず第一に挙げられるのが、クラウドサービスの知識です。
「AWS」や「Microsoft Azure」「GCP(Google Cloud Platform)」の3つがほぼ市場を独占してい状態ですので、いずれかの知識は習得しておくべきと言えます。
特に現状では「AWS」が最もシェア率を獲得しているため、最優先で検討すべきスキルと言えそうです。
AWSを専門に学べるプログラミングスクールも登場しましたので、興味のある方は一度無料カウンセリングを受けてみるのも良いかと思います。
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仮想化運用の知識
サーバー自体はオンプレミスで運用しており、仮想化技術を利用している企業もクラウドサービスが一般的となる以前を中心に増えていました。
現在でも引き続き仮想化環境で運用している企業は多いため、まだまだ仮想化運用に精通したインフラエンジニアの需要は高いと言えます。
フリーランスとしても、仮想化運用に対応出来るエンジニアであれば案件獲得の可能性は高くなります。
業界の専門知識
インフラエンジニアであれば、開発業務に比べると業界の知識は不要のようにも思えますが、やはり業界特有のシステム構成などは現実に存在します。
同じ業界で実務経験の長いインフラエンジニアであれば、企業としても信頼しやすいと感じるはずです。
特にフリーランスのような働き方では、様々な業界を経験しているよりも、一部の業界に特化した知識の方が重宝される可能性も高くなります。
インフラエンジニアがフリーランスになる最適なタイミングとは
最後に、インフラエンジニアがフリーランスになる最適なタイミングはいつなのかについてご紹介していきます。
実務経験3年前後
インフラエンジニアがフリーランスとして働く場合、実務経験3年前後が一番売れ時と言えます。
未経験でフリーランスのインフラエンジニアとして働くのは、開発業務よりもさらに難しいと考えてください。
ただ、3年以上同じ企業で実務経験を積んだとしても新しく得られるものが少なくなってしまうため、実務経験3年前後が一番売れ時と考えられます。
20代後半~30代前半
年齢で言うと、20代後半~30代前半が最も需要の高い時期と言えます。
ある程度の実務経験があるうえで、若さによる将来性も買われるため、単価が高くなる傾向にあります。
新卒として入社した方であれば実務経験4~5年、中途入社の方であれば実務経験3年前後になった時点でのフリーランス転身が報酬も高く、フリーランスが自分に合わなかった場合も軌道修正がしやすいため狙い目です。
さいごに:インフラエンジニアの業務でもフリーランス向きの仕事がある
本記事では、インフラエンジニアからフリーランスへの転身は可能なのかについてご紹介してきました。
結論として、インフラエンジニアからフリーランスになることは可能です。
今後クラウドサービスの発展により、インフラエンジニアも在宅ワークが進むことも予測出来ますので、今からフリーランスを目指す方であれば1つの狙い目とも言えます。
インフラ業界は需要がなくなることのない分野ですので、開発業務だけに目を奪われず、インフラエンジニアを目指してみるのも良いかと思います。