就職先見つけるの大変だし、IT業界で文系未経験でも雇ってもらえそうな客先常駐SEとか良さそう。。。
こんにちはJun(@JunNomad)です。
コロナウィルスの影響もあり、来年度の新卒を募集しないと発表する企業も出てくるなど、厳しい就職世代となってしまいそうな状況です。
IT業界の将来性の高さから、未経験の文系卒の方でも就職が比較的用意な客先常駐SE企業を選択される方もいらっしゃるかと思います。
本記事では、新卒としてエンジニアを希望している就活生の方向けに、客先常駐SEに新卒で就職するのは正しい選択なのかを、現場を経験してきた体験談からご紹介していきたいと思います。
客先常駐SEに新卒で就職するのは正しい選択なのか?
まず客先常駐SEに新卒で就職するのは正しい選択なのかについては、「正しくない」と言えるでしょう。
客先常駐SEの働き方が悪いというよりは、新卒という選択肢の多い状況でわざわざ客先常駐SEを選択するのは勿体無いという表現が正しいように思います。
客先常駐SEには新卒じゃなくても就職出来る
新卒で客先常駐SEに就職することを避けるべき理由の1つ目は、新卒じゃなくても比較的簡単に就職出来るからです。
日本では、終身雇用制度が崩壊しかけてきているとは言え、まだまだ名残りが大きいのは事実で、新卒第一主義であることは変わりません。
新卒でしか就職出来ないような企業はたくさんありますが、客先常駐SEの企業で新卒以外を採用しない企業はほぼ皆無と考えて問題ないでしょう。
客先常駐SEじゃないと出来ないことが見当たらない
2つ目の理由としては、客先常駐SEじゃないと出来ないことが見当たらないことも避けるべき要因の1つです。
客先常駐SEのメリットとしては、複数のプロジェクトに参加することで幅広いスキルを吸収できることにあります。
一方で、新卒であれば1つの自社開発企業や受託企業に就職しても同じく新しいスキルや様々なプロジェクトを経験出来る可能性が高いため、客先常駐を選ぶメリットにはなりません。
客先常駐SEの働き方を確認してみよう
新卒に客先常駐SEをおすすめ出来ないとご紹介しましたが、客先常駐SEがどう言った働き方なのかを確認するとより具体的に避けるべき理由が見えてきます。
客先での仕事が9割以上
客先常駐SEとして就職すると、数ヶ月の研修後いきなり客先でのプロジェクトに配置されるケースがほとんどです。
以降、自分が就職した企業のオフィスで仕事をすることは1割にも満たないほど少なくなります。
このような働き方で自分のキャリアに影響するような評価がきちんとされるのでしょうか?
ご自身が一度就職した企業でステップアップ(昇進)していきたいと考えるのであれば、ほとんど自社企業に通うことすらない客先常駐SEでは難しいと考えておた方が良いでしょう。
客先都合でプロジェクトが変更される
あくまで客先常駐SEの仕事では、客先の都合でプロジェクトが終了する可能性があります。
自社プロジェクトでしたら基本的にはプロジェクト終了まで関わることになると思いますが、客先常駐の場合はそうもいきません。
また参加するタイミングは忙しい開発工程の時期に限定されたりと言った理由で、プロジェクト全体を通した経験が難しいことも新卒にとっては避けるべき理由の1つです。
客先常駐SEの働き方で将来自分のキャリアにとって有利になりそうかを考えてみる
新卒で客先常駐SEは基本避けるべきと考えますが、将来のキャリア次第では客先常駐でも条件次第では良い方もいるでしょう。
キャリアプランから検討する客先常駐の良し悪しについてもご紹介してきます。
定年まで同じ企業で働くつもりなら避けるべき
定年まで同じ企業で働くつもりなら、尚更客先常駐企業は避けるべきです。
上述したように、客先常駐SEは9割以上が常駐先の現場で仕事となるため、自社企業でのキャリアプランが描きにくい働き方です。
また年齢を重ねるごとに自社企業内で管理職の立場を任されることもあまり期待出来ないことから、キャリアプランとして相応しく有りません。
将来的に転職・起業したいなら条件次第では有り
反対に将来的に転職・起業することが前提であれば客先常駐SEも条件次第ではありでしょう。
具体的には最新技術を学ぶことが出来る企業に入社して、スキルを身につけたあとはその技術を利用して起業すると言ったようなケースです。
ただし、客先常駐SEが自分で案件を選べるケースは多くないため、企業がどう言った案件を抱えているのか把握しておかないと狙ったスキルすら身につけられない可能性も否定出来ません。
結局客先常駐SE以外ならどこが良いの?
ではエンジニアとして就職するなら結局どこが良いのという話になると思いますが、やはり「自社開発」と「受託開発」を新卒の方であればおすすめします。
将来的なキャリアプランを考えると「客先常駐」と比較すると圧倒的に安定した働き方であると言えるでしょう。
自社開発企業
自社開発企業は、開発会社はもちろん、メーカーのIT開発部なども積極的に検討しておくべきかと思います。
近年では、メーカーが自社で開発組織をまかなうケースも増えてきており、従来のような管理だけの名ばかりITではなく、しっかりと開発作業に関われる企業も増えています。
また、リスクは上がってしまいますが、将来性を見抜いてベンチャー企業に就職してしまうというのも考え方としてはありでしょう。
大手からの一次請け受託企業
大手からの一次請け受託企業であれば、開発工程の最初から最後まで関わることが可能で、他の下請け企業のマネジメント業務なども経験出来ることから新卒の就職先としても良いかと思います。
また企業規模も比較的大きいことが多いため、内部での人事もしっかりしていることが多く、昇進する道も用意されていることが多いと言えるでしょう。
さいごに:客先常駐SEに新卒で就職するのはおすすめしない
本記事では、新卒が客先常駐SEとして就職するのは正しい選択なのかについて、実務経験者の立場としての意見をご紹介してきました。
何度も記載しているように結論としては、おすすめしません。
客先常駐SE以外の働き方を全て検討してみて、それでも自分には客先常駐が良い・客先常駐しかないという状況になってから再検討してみましょう。